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介護のお話(スロープ)

昔の家に多いのですが、地面から住宅の床まで450mm以上高くしている家があります。これは床下の通気を確保し湿気を防ぐために建築基準法施工令第22条第1項で定められています。

しかし近年では床下部分に防湿土間コンクリート施設することによって床面のレベルを下げて建築しています。それでも段差は生じます。スロープは一番一般的な解消法で、利点は車いすでの移動ができる事です。玄関だけではなく、寝室の掃き出し窓にも設置できます。

しかし、スロープの設置には様々な問題があります。例えば、居室の床の高さが450mmだとして、勾配1/12のスロープ設置の場合、水平距離が5.4m、1/15では6.75m必要になります。場所に余裕が無いと辛いです。さらに道路境界からは直接スロープを始められません。1.5mの水平面が必要なのです。また、出入口にもドアの開閉操作上、1.5mの水平面を設けなければならないのです。(下参照図)

スロープ図

スロープについて詳しく知りたい方は一度ご相談ください。
あらゆる状況に対応致します。

こらむ みなさん車椅子をどうお考えですか?

最近私が気になっていること、車椅子所持者の現状について書きたいと思います。

近年、ユニバーサルデザインという言葉がよく聞かれますが、これは改造や特別な設計を必要としない形で、最初から全ての人々が利用しやすく設計すること。つまり子供からお年寄りの方まで誰もが使いやすいデザインということです。

私のお義母さんは足が不自由で車椅子を利用しています。その為外に出て感じることも多く、特に気になる事は、駐車スペース。銀行やスーパー、郵便局、警察署など、最近色々な駐車場で車椅子マークのスペースを見かけることが多くなりました。
しかし、このスペースに体が不自由でもないのに平気で駐車する人をよく見かけます。このスペースは善意のスペースだから、別に誰が駐車しても文句は言われないのでしょうか?そこに駐車する人たちを皆さんはどう思いますか?

車椅子マークのある意味は、車椅子常用者や足が不自由な方、眼の不自由な方を引率されている方などハンディキャップの形態は様々ですが、そういった方々は入口に最短を望みますし、雨や雪などの天候にも無防備だからです。
また、スロープがあっても完全にバリアフリーではなく、わずかな段差があります。普段は何気ない段差で気づきませんが、これを越えるのはとても難しいのです。これは実際に私が車椅子を押してみて感じました。

他にも、駅前に放置された自転車、段差が突然ある歩道、障害者用のトイレの少なさ、などなど、人は人として平等であるはずが、ハンディキャップを無視され、多くのハンディーを持った方々が、二重にリスクを背負うことになっているということを考えてみてください。皆さんも一度、普段は意識したことがないわずかな段差に注意しながら、お出かけをしてみてはいかがでしょうか?

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